Mac mini Late 2012 は技術仕様を見ると 最大2560×1600 ピクセルの解像度まで対応している。しかし対応ディスプレイを繋いでみても 1920×1080 の解像度しか得られない。あれー? と悩む人は多いだろう。

 実は Mac mini Late 2012 で最大解像度を得るためにはいくつか条件がある。

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まずポート。ディスプレイ接続可能なのは HDMI / Thunderbolt / USB3 の3種類だが(USB3接続する場合はDisplayLink社の専用ドライバーが必要。Appleサポート外)、このうち 2560×1600 に対応しているのは Thunderbolt だけである。その他のポートは最大 1920×1080 の解像度しか得られない。これは先ほどの技術仕様をよく読むとわかる。

しかし Thunderbolt からディスプレイに結線するだけではやはり 1920×1080 の解像度までしか得られない。これは Mac mini の初期設定がそうなっているためで、設定を変えてやる必要がある。と言っても MacOS でこの設定を変えることはできない。シェアウェアの SwitchResX を使う必要がある。このソフトをインストールし、システム環境設定から SwitchResX を選択する。

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設定画面が出るので、ディスプレイを選択して目的の解像度を選択すれば、最大 2560×1600 の解像度になる。

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さらに注意がある。Mac mini とディスプレイを繋ぐケーブルは、4K対応の物を使う必要がある。フルHD対応のケーブルは見た目は全く同じであるが、信号伝送スピードが遅いので細かい表示は得られない。

----------- ここからは裏技なので上級者向け -----------

先ほど「2560×1600 の解像度を得るには Thunderbolt ポートを使う必要がある」と書いたが、無理矢理 HDMI ポートから 2560×1600 の出力を出す方法があるので紹介する。ただしこの方法を使うと複数ディスプレイを接続すると表示が安定しなくなったり、最悪の場合画面が映らなくなったりする恐れがある。動作保証外なのでやりたい人は自己責任でお願いします。

Mac mini Late 2012 搭載の Graphicボードは Intel HD Graphics 4000 であるが、これは 2,560×1,600 ピクセルを表示する性能がある。しかし HDMI ポートでは Apple によって制限(165 pixcel clock limiter)がかけられており、フルHD(1920×1080)までしか表示できない。

この制限を外してオーバークロックで動作させるためのパッチウェアmac-pixel-clock-patch-V2が存在し、これを適用すると HDMI ポートから 2560×1600 で出力できる。未確認だが、条件によっては4K出力も可能らしい。

パッチウェア適用手順

注意:Mac OS X 10.11 El Capiptan以上を使われているユーザーはセキュリティー強化のために導入されたSystem Integrity Protecton (SIP)機能を無効化しておく必要があります。
  1. SIPを無効化するためにリカバリモードで起動する(command + R を押しながら起動)
  2. ユーティリティー → ターミナル でコマンド入力「csrutil disable」 
  3. 再起動する
  4. ダウンロードしたパッチウェアをターミナルでコマンド入力して実行する(詳細は英語マニュアル参照)
  5. 再起動するとパッチが適用されます
なおSIPを有効化(初期状態に戻す)には、リカバリーモードで起動した後、ターミナルから「csrutil enable」と入力して再起動します。

  



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